コンピューターの進歩には目覚ましいものがあります。
少し前まで、SF映画の中でしかお目にかかれなかったようなVR(バーチャル・リアリティ)やAI(人工知能)が、現実のものとして私たちの前に現れてくるようになりました。
私たちの生活を激変させる可能性があるVRやAIは、仕事にはどういった影響を与える可能性があるのでしょうか。
人間とコンピューターを比較した際、コンピューターの方が優れている分野と言えば情報管理や情報分析といった、膨大な情報を処理する能力でしょう。
複雑な計算を大量にこなす必要がある会計士や、膨大な法律の知識が必要になる弁護士は、丁寧な仕事ぶりを求められますが、そうするととにかく作業量が多くなり時間もかかりがちです。
その点、AIを使えば求めている情報を瞬時に検索して提示してくれます。
実際、アメリカの大手法律事務所は弁護士知識を持つAIにアドバイスを求めることにしたようです。
近い将来、弁護士や会計士の仕事はAIに取って代わられるかもしれません。
また、決まったことをきっちり守ることができるコンピューターは、ルーティンの仕事にも最適です。
顧客管理はお手の物であるため、営業や接客も顧客の情報に応じてサービスを変化させれば顧客の満足度もアップさせられるでしょう。
今のところは難しいのですが、ネット上では顧客の情報や購入履歴から、興味を持ちそうな商品やサービスをおすすめする機能は充実してきています。
コンピューターは数値化できるものに関しては、人間の能力を上回ります。
情報管理だけでなく、情報を数値化して分析することもコンピューターの得意分野です。
分析能力が磨かれれば、業績に応じ何を増産するといった企業の生産管理も行うようになるかもしれません。
実際、人材派遣のマッチングにAIが導入されている企業もあります。
資産運用・投資分野でも、すでにAIによるアドバイスが導入され始めています。
そうなってくると、今までマッチングを行っていた派遣会社の社員や、資産運用・投資のアドバイスに関わっていた人たちの仕事も機械に取って代わられるかもしれません。
VRは仮想空間を現実のように感じる技術です。
エンターテイメント分野での活用はすでに始まっていますが、医療、教育など遠方にいながら、実習が伴う研修や授業が受けられるようになるかもしれません。
その他にも、設計・製造分野や、自動車業界などもVRの活用ができる分野と言われています。
実物を作ってのデータはコストがかかりますし、訓練などもVRで行えば低コストで効率よく技術を習得できます。
AIはすでに一部の仕事を人の代わりに行うようになっています。
VRの技術が進化し、本格的に各分野に導入されれば今よりいっそう人手は不要になるかもしれません。
AI、VRの普及によって人が行う仕事の内容は変化していくと考えられます。