日本生産性本部の「職業のあり方研究会」では、毎年3月に新入社員の特徴とタイプを発表しています。
新卒入職者の特徴や、今年の採用環境などについて調査をしたところ、今年は、2015年に話題になったドローンから取って「ドローン型」と命名されました。
ドローン型の新入社員とはどのような特徴があるのでしょうか?
ゆとり世代と称される新入社員について紹介します。
今ではもう珍しくありませんが、ドローンとは本体は無人で遠隔から操作したり自動制御しながら飛行できる航空機のこと。
個人で扱えるものは小さくできており風の影響を受けてしまうものもあります。
今年の新入社員と重なる点のひとつに、この「風の影響を受けた」という点があります。
就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化を“強い風”に例えて、「2016年度の新入社員は“強い風”にあおられたがなんとか自立飛行を保ち、目標地点に着地(希望の内定を得た)出来たものが多かった」と述べています。
さらに「さらなる技術革新(本人のスキルアップ)で、さまざまな場面で貢献が期待できる」ということや、「夜間飛行や目視飛行には規制があり、
ルールを守った運用や使用者の技量(ワークライフバランスへの配慮や適正の見極め)が必要」だという点においてもドローンと似ていると言われています。
昨年と同じように、今年も積極的に新卒を採用する企業が目立ちました。
「大学等の卒業者内定率状況調査」では内定率が80.4%と去年の80.3%とほぼ変わらず、第二次就職氷河期はほぼ終息したものと考えられます。
今年度の大きな変化といえば、就職活動のスケジュール変更があります。内容は3月に情報解禁、8月選考開始というもの。
しかし、このルール変更を守らない企業もあり、学生と企業を混乱させたというケースが多数あります。
また、早い時期に内定を出し就職活動を終わらせるようにプレッシャーをかける「オワハラ(就職活動オワレハラスメント)」もあったといいいます。
高いスキルを持っているとはいえ、風の影響を受けやすい新入社員を活かすには本人のスキルアップが必要不可欠です。
このスキルアップが上手くいけば、さまざまな面で活躍できるようになり、2020年ごろには世界を俯瞰できるほど飛び立っていくでしょう。
しかし、そのドローン(新入社員)を扱う上司や先輩が操縦を誤ってしまうと、本体に傷がついてしまったり、無理な操縦や目を離したりするとロスト(早期退職)してしまう恐れがあるのもドローンの特徴です。
ドローン操縦には夜間飛行の禁止や、目視できる範囲での操縦などのルールが設けられています。
新入社員も同様に、労働条件などのルールに則って無理な運転(労働)をさせないことが今後の成長に繋がると考えられます。
アンケートによると今年の新入社員は、プライベートよりも仕事を優先しようという意識が高いものの、「人並み(ほどほど)に働きたい」という考え方が多いようです。
仕事とプライベートをバランス良く組み上げることを大切にしていると考えられるため、現在の仕事に対して積極的に取り組んでいても“新たに仕事を頼みすぎない”こともポイントになりそうです。
さて、2016年入社の皆さんにあてはまる点はありましたか?
そして新入社員を迎えた方にとってはいかがでしょうか。特徴を理解し認め合ってお互い成長できる良いペアになれたらベストですね。