保育士資格を持っていることで働ける場所は何も保育園に限られているわけではありません。
世の中には保育士資格で働くことのできるたくさんの施設があるのです。
その数ある施設を、いくつかの記事に分けて紹介しています。
今回はその5回目で、「児童家庭支援センター」と、保育士の資格がなくても働ける「子育て支援員」について紹介します。
地域に住んでいる児童の福祉に関する児童、母子家庭、その他の家庭、などからのさまざまな相談に応じ、必要な助言や指導をおこなう施設です。
最初の児童家庭センターは平成10年に創設されました。
児童福祉施設でしたが、乳児院、母子生活支援施設、児童養護施設、情緒障碍児短期治療施設、児童自立支援施設のいずれかに付置されるという一般的な児童福祉施設とは異なった性質を持っていました。それが2008年の児童福祉法の改正で、里親支援など、要保護児童に対する支援に限らない役割を担うための児童家庭支援センターを作る目的で、付置規定がされたのです。
児童家庭支援センターの業務内容は以下のとおりです。
・地域や家庭などからの児童に関する相談に乗る
・児童相談所から委託を受け、児童やその家庭に関する指導をする
・関連機構との連携、連絡調整などをする
・併設される施設などが持つ専門的なノウハウに基づく児童問題の相談指導についての知見を活用する
・夜間の緊急の相談対応
・一時保護などに対して施設機能の活用をする
保育士の資格を取得し、都道府県知事への登録申請をして保育士登録証の交付を受けることで、児童家庭支援センターで働くことができるようになります。
付置規定は削除されたものの、児童家庭支援センターは基本的にほかの施設に併設されています。
児童家庭支援センターで働きたいという方は、各施設へ直接連絡を入れてください。
2015年4月から導入された「子育て支援員」。
保育士不足を受けて国が新たに設けた全国共通の認定制度です。
主な業務内容は、小規模な保育園などの保育の現場で、保育士のサポートをするというもの。
子育て支援員には保育士資格を持っていない方でもなることができます。
子育ての経験があり、14~30時間程度の研修を受けることで子育て支援員として認定されるのです。
研修は「放課後児童コース」「社会的養護コース」「地域保育コース」「地域子育て支援コース」の4種類に分かれています(コースは保育事業の内容によって分かれており、このほかに基本研修があります)。
年収はフルタイムで働いて250万円ほどですが、自身の子育てを活かしながら働くことができますよ。
今回は児童家庭支援センターと保育士資格がなくても保育施設で働ける子育て支援員についてご紹介しました。
興味のある方は施設に問い合わせてみましょう。
このほかの施設に関しては別の記事で紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。