日本人は首周りの骨格が華奢で、欧米人よりもひどい肩こりに悩む人が多いと言われています。
実は、高齢者や病人の介護を担う介護職の人こそ注意しなくてはいけないのです。
ここでは、介護職の皆さんにひどい肩こりが現れるメカニズムや症状、介護職の皆さんが今日から始められる肩こり解消法などについてご紹介します。
体の自由が効かない患者さんを優しくサポートする介護職の皆さんは、なぜひどい肩こりに苦しめられているのでしょうか。
それは介護士の皆さんの、労働環境に原因があると考えられます。
一般的に肩こりは、肩まわりの筋肉に過剰な負荷をかけてしまったり、長時間同じ姿勢をとり続けることで筋肉の緊張状態が続き、引き起こされます。
介護士の仕事は、患者さんの食事の介助だけではありません。
自分よりも体格の良い患者さんを抱え上げて移動させ、リハビリに付き添ったり入浴をさせたりと、肩や腰に過剰な負荷がかかりやすいものです。
さらに患者さんの日々の記録を残すために、時間外でデスクワークを頑張ったりと、身体を酷使してしまうことがあるため、ひどい肩こりを抱え込みやすいのです。
介護職は医療関係者として健康意識が高いのですが、多くの人がそうであるように、「肩こりくらい、なんともない」と考えてしまいがちです。
しかし、肩こりがエスカレートすると慢性的な肩の痛みを引き起こすだけでなく、ひどい頭痛や吐き気を引き起こし、仕事に支障を及ぼすリスクもあります。肩こりは早期に撃退していきましょう。
具体的な解消方法と手順としては、次のとおりです。
≪肩を上下させるストレッチをする≫
1. 両手を腰に当てながら背中にある肩甲骨を動かすつもりで、ゆっくりと息を吸いながら肩を耳の高さまで上げる
2. ゆっくりと息を吐きながら、力を抜いて肩を元の位置までさげる
3. これを5回繰り返す
≪肩甲骨を寄せるストレッチをする≫
1. 背中に両手をまわし、しっかり手を握る
2. 手を握ったまま息を吸いつつ、肩甲骨を寄せるつもりで握った手を後ろに伸ばす
3. ゆっくり息を吐いて、握った手を下に降ろす
4. これを5回繰り返す
≪肩をすくめるストレッチ≫
1. 肩幅に脚を開き、リラックスして立ちます
2. 必要以上に力を入れず、両手をバンザイするように上にあげる
3. そのまま両肩や肩甲骨を、まっすぐ天井へ向けて引き上げる
4. 両腕を耳に近づけて10秒キープし、その後ゆっくりと肩を元に戻します
5. これを5回繰り返す
ここでご紹介したストレッチは、特別な道具も、寝っ転がってする必要もありません。
仕事の合間に適度にストレッチを試してみてください。
肩こりを改善して、身体に負担を溜めることなく、仕事ができるようなるといいですね。