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今後の残業事情は変わる? 政府が「36協定」を見直し

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今後の残業事情は変わる? 政府が「36協定」を見直し

今後の残業事情は変わる? 政府が「36協定」を見直し

今後の残業事情は変わる? 政府が「36協定」を見直し

2016年9月6日、政府は無制限な残業が可能になってしまっている現状の「36協定」の運用に見直し、今後は企業に対する残業時間に上限を定めていく方針を発表しました。
36協定とはどのようなものなのか、基本的なことを知っておきましょう。

36協定とは?

36協定(サブロク協定)とは、労働基準法36条に規定されている時間外労働・休日労働についての政府と企業側との協定です。
労働基準法36条では、一日8時間一週間40時間以上の労働を禁止しています。

また、毎週最低1日の休日もしくは4週間で4日以上の休日を設ける必要があるとされています。これがよく言われる法定労働時間というもので、法定労働時間以上の労働は「残業」となります。
残業は本来違法であり、禁止されているものです。

とは言え残業をまったくせずに働くというのは難しいために取り決められたのが36協定です。
政府と36協定を結んだ企業については、特例として従業員に残業を行わせることができます。36協定を結んでいない企業についてはたとえ1秒の残業であっても行わせることはできず、行わせた場合は違法となり処罰の対象となります。

実質残業無制限の36協定

実質残業無制限の36協定

36協定を結んだ企業であっても、無制限に残業を行わせることはできません。
残業時間には限度があり、1週間であれば最大15時間まで、1か月であれば最大45時間まで、1年であれば最大360時間までといったように、上限値が細かく設定されています。

しかし36協定には抜け道があり、例えば特定の事業や業種(土木、建築、研究開発、運転など)は、特例として残業の上限が設定されていません。
また、「特別条項付きの36協定」を結べば残業時間の上限はありません。

このように現状の36協定は残業時間の上限が設定されているものの、実際は無制限にすることも可能な状態です。

政府が36協定見直し

2016年9月6日に、政府がこれまで実質残業無制限となっていた36協定を本格的に見直していく方針を発表しました。
現状は具体策までは決まっていないのですが、労使トップも交えて来年2月~3月に開催される「働き方改革実現会議」ではっきりとした方針を打ち出す予定です。
目安としては「年間上限残業時間を750時間まで」と明確に区切る法案があるようです。

長時間労働が大きな問題となっている日本ですが、今後36協定が本格的に見直されていくことでようやく残業の少ない社会が実現されていくかもしれません。

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