腰痛というのは、体質や加齢などの影響で起こることもありますが、それ以上に日々の生活(特に仕事)で起きることが多いです。
そして、特に腰痛になりやすいといわれているのが介護の仕事です。
介護職はなぜ腰痛になりやすいのか、また腰痛になった場合の対処法についてご紹介してきます。
腰痛になる原因はいくつかありますが、その中でも特に腰痛に繋がる原因となり易いのが「同じ姿勢を続づける(特に前屈姿勢)」「重いものを持ち上げる」の2つです。
そして、介護職の場合、食事や入浴介護の際に前屈姿勢を長時間続けたり、利用者の方をベッドから車椅子へ移乗介助することが多いですよね。
これが腰痛になりやすい原因といえます。
特に、介護業務を長時間行っていたり、体格差のある利用者を支えることが多い場合、腰への負担がどんどんと蓄積されていきますので、腰痛になる可能性が高くなります。
なお、実際に介護職では、約3人に1人が腰痛を患っていると言われています。
腰痛への対処法としては、第一に前屈姿勢を避けることがポイントとなってきます。
まず簡単に行えるものには、ベッドの高さを上げることが挙げられます。食事の際にはベッドの高さを一時的に上げ、ピンと背筋を立てて介護できる状況をつくりましょう。
これである程度は腰への負担を軽減できます。
次に、入浴時の介助などベッド上でない場所で行う介護の場合は、椅子(もしくは地面)に座るなどして、背筋を立て、かつ“腰が浮かないような姿勢”で介助を行うようにしましょう。
前屈姿勢でさらに腰を浮かせていると、腰に大きな負担をかけてしまいます。
姿勢に気をつけつつ、さらに腰痛を緩和する「腰痛ベルト」を装着しながら介護を行うのも大きな対策となります。
利用者を移動させる際には、重い体を持ち上げることとなるので、腰へ大きく負担が掛かることが予想されます。
ですので、体の大きい利用者の場合などでは、1人で無理をせず、可能ならば極力2人で協力して移動させることをおすすめします。
もし1人で作業しなければならない場合は、「移乗シート」などの補助器具を積極的に活用しましょう。
移乗シートを使うだけでも、腰への負担は目覚しく削減できますよ。
以下のような栄養素は、腰痛を和らげる効果を持ちます。
・カルシウム
・ビタミンB群(ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12)
・ビタミンD
・ビタミンE
・マグネシウム
・たんぱく質
カルシウムやたんぱく質は牛乳や魚など、ビタミンやマグネシウムは海藻類やナッツ類に多く含まれています。
介護業務を行っている方は特に、これらの栄養素を含む食品を積極的に摂取していくこともおすすめします。
身体の内部から腰痛緩和をサポートしてくれるでしょう。
介護職というのは仕事柄どうしても腰痛になりやすいです。
今は大丈夫でも、いずれ蓄積された負担が腰痛となって顔を出してくることもありますので、早めに自分ならではの対処法を確立しておく事が大切です。